残雪期の山(1)景鶴山
2014年 05月 02日
まずは景鶴山から
残雪期の山(1)景鶴山
5月1日 夜明け前に三浦半島の自宅を出たであろう畑山人氏の車に6:00自宅近くでピックアップしてもらい尾瀬の鳩待峠へ向かう。朝方強く降っていた雨もやみ登山口の駐車場に車を停め身支度を整えて出発した10時ごろには晴れ間も覗くようになった。当初の登山計画は30日からであったが天気予報を横にらみしながら後ろに日程をずらしたのが正解であったようだ。
山の鼻に向け沢沿いを下る。スノーブリッジを渡ったり雪の壁を登ったり苦労したが、どうも夏道を辿ったほうが楽だったようだ。
燧ケ岳をバックに
ここ数日の陽気で一気に雪解けが進み木道周辺は(下部が空間になっているため)踏み抜きがちで歩きにくいことこの上ない。
翌日、登頂予定の景鶴山(画面中央)が見える。右側の与作岳を経ての長い尾根歩きだ。
至仏山をバックに。雪解け後の池塘には小さな水芭蕉が咲き始めていた。
13:00前に竜宮小屋に到着。
この日の一番風呂で汗を流しビール・酒で軽く前夜祭。他に登山客は11人ほど。テーブルで一緒になった神奈川のK林さん(関東の県境の山を専門に歩いている)と愛知県から来た青年(島の山を歩くのが好きだという)と山談義。この時期に尾瀬に来る登山者はツワモノ揃いのようだ。
5月2日 夜明けを待たずに5時前出発、見晴らし十字路を左折して東電尾瀬橋に向かうつもりが霧に惑わされ誤って温泉小屋の道を辿ってしまった。30分ほどタイムロスしたが、このころから少し霧が晴れて目指す笹山の尾根のとっつきが見えてきた。6:26 食山人が背負っているのは尻セード用のプラスチックボード(雪質も悪く役には立たたなかった)
東電尾瀬橋を渡る。この時期は手摺が外されているが幅もあり恐怖は感じない。
7:30 小屋出発から2時間半経過。前日までの雨で薄くなった足跡を追って登る。笹山から北上し与作岳からは西進するのだが、ともかく長い。
8:30 与作岳(1933M)。小屋のオニギリ弁当を食べるが塩辛くて閉口、小屋のバイト君あたりが塩加減を間違えたのだろうか?塩分補給のつもりなのか?
9:20 山頂直下にザック・ストックをデポして空身にアイゼン・ピッケルで山頂を目指す。大きな岩を右に巻いていくのだが、その手前にスノーブリッジがあり緊張を強いられる。
9:30 景鶴山(2004M)山頂。
再び恐怖のスノーブリッジ
漸く難所を通過して
10時過ぎになると霧が晴れ陽が射して来た。前夜同宿し山頂で再会したK林さんによれば前日も同様の気象で「10時の法則」と呼ぶことにした。与作岳がはっきりと見える。
尾瀬ヶ原も俯瞰できた。
10:48 樹間から景鶴山が見える。この方角からだと鋭角的で美しい
K林さんの先導で笹山の手前から尾瀬ヶ原へのショートカットコースを選択。お蔭で1時間以上の時間短縮が図れた。11:36景鶴山をバックに
11:45 橋板の外されたヨッピ橋をこわごわ渡る。
尾瀬ヶ原の雪原を歩いて(踏み抜きの不安に神経を使いながら)
12:25 振り返れば燧ケ岳が青空に映えていた。
牛首の分岐点で明日、景鶴山に向かうパーティーと雑談、見送る。昨年同時期の挑戦は吹雪で断念、今回はそのリベンジだという。
14:46 鳩待峠到着。
車で200KM離れた福島県の湯野上温泉の民宿へ向かう。金精峠・中禅寺湖・日光を抜けて鬼怒川温泉から北上、栃木県を通り抜けて福島県下郷町の民宿「いなりや」に19時過ぎ到着。ここは昨秋にも利用したことがあるが女将さんというよりオカアサンという感じの女性経営者の会津訛りが温もりを感じさせてくれる。
山菜の天ぷら。タラの芽、マタタビ、コシアブラ、コゴミ・・・遅い到着にも関わらず揚げたてを供してくれるのが嬉しい。
最期の〆は自家製の手打ち蕎麦。これが絶品!ユーチューブから
by alkinist | 2014-05-02 22:54 | 山歩き