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残雪期の山(2)男鹿岳   

2014年 05月 04日

5月3日 湯野上温泉の民宿「いなりや」で朝食を済ませ6時ごろ出発。国道121号線を会津田島方面に向かい途中、標識に従い栗生沢の林道に入る。通行止めの「通せんぼ」があったため、車を停め出発の準備をしていると村民らしき男性2人が山方面から車でやってきて他の車の通行の邪魔にならぬように駐車してくれとのこと。(後に判ったことだが、ここはネット記事にある栗生沢ゲートではなく、そこから4KM手前の地点。落石などによる道路補修のための作業車が出入りするため平日は通行止めとなっていたようである・・・因みに、この日は祭日で作業は無いと知っている登山者は、ここを通り終点のゲートまで行き駐車していたが)指示に従い駐車し直し6:50歩行スタート
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前々日、前日の木道歩きで左踵に深刻な靴擦れを起こしたのと、それを庇いながら歩くせいだろうか、この日は腰の違和感が強くM本さんに大きく後れをとる。しかも歩き出して約1時間経過したころ前方に10台近い車両があり栗生沢ゲートが見えた。ということは尾根への取りつき地点である大川峠は、ここから更に8KM歩かなければならないということが判明。計12KMの林道歩きに食山人の意欲は萎えるしかなかった。スタートから1時間半経った地点で。左奥の山が男鹿岳らしい。
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元林道というか荒れ放題の道は落石で塞がれたり雑木に覆われていたり歩きにくい。3時間経過
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10:32 歩行スタートから3時間40分、漸く取りつき地点の大川峠。昨晩の民宿で食べきれなった稲荷寿司で小腹を満たし赤テープの印に従いブッシュに入って行く。
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背丈ほどもある笹薮を抜けると残雪の上に明瞭な足跡があり、これを追う。
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この日も気温が上昇、前日までの反省を踏まえ、日焼け止めをキッチリ塗ったうえアームカバーをして登るが汗が噴き出て目に入る。
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12:00 ここが栗石山1701Mと思われる。ネット記事に会った山頂標識は見当たらず。  前方に見えるのが男鹿岳だろうか。
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大川峠の取りつきから丁度2時間。12:32 男鹿岳山頂(1777M)
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山頂でカップラーメンを食し10分ほど滞在。下山にかかると飯豊連峰だろう、銀嶺の連なりが美しい。
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13:44 大川峠。ここから、また12KMの林道歩きかと思うとゲンナリだ。
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14:48 カラカラに乾いた喉に沢水が浸み込む。
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標高1000M付近で。桜のようだが色が濃い
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16時ごろ 栗生沢ゲートを過ぎてトボトボと歩いていると栃木ナンバーの車が止まってくれ「良かったら乗っていきませんか?」と声をかけてくれる。聞けば、山の登りですれ違った男性で栗生沢ゲート前に駐車していた方のようだ。「地獄で仏」とは、まさに、このような気持ちを表すのだろう。「山では助け合わなければネエ、いつ私がお世話になるかも分からないんだから」と話すS野さんが神様に見えた。このS野さんは我々より先輩だが健脚の方で先月は、この山域で最も過酷と言われる大佐飛山(おおさびやま)1908M・・標準コースタイム13時間・・を登ったという。
我々の車の駐車地点で降ろしてもらい丁重にお礼して、お別れした。
車で40分ほど走り、この日の宿、湯野上温泉 「えびすや」へ。温泉で汗を流し(と言っても食山人の靴擦れは深刻なもので湯船には入れず)夕食。外は大粒の雨が屋根を叩いている様子、帰路の親切といい、ラッキーとしか言いようがない一日であった。
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この宿の名物料理 ニシンと凍み大根、ほそ竹のタケノコの炊き合わせ。これが美味い!
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5月4日


この日は登山の予定はなし。朝食前、通りを挟んで川岸の崖上にある宿の露天風呂に入りに行く。
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渓谷美もなかなかのもの。宿泊客以外でも態々入りに来る客がいるというのも肯ける。
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踵に大判バンドエイドを貼って湯船に身を沈める。
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宿からすぐの湯野上温泉駅へ
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遠くに薄く見える鋭鋒は那須の旭岳(1835M)・・茶臼岳に連なる朝日岳とは別の山、左側は二股山(双耳峰だが重なっている)のようだ。

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朝食後 近くの天然記念物「塔のへつり」を見に行く
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コゴミ、マタタビ、タラの芽の山菜を土産に那須連峰の北麓を貫く甲子(かし)トンネルを抜けて白河ICから東北道に乗り帰路についた。連休中で高速道路は下り方向は大渋滞だったが上りは殆ど渋滞らしきものもなく昼前に練馬の自宅に帰着。三浦半島の住人も午後2時ごろには帰宅したとのこと。
残雪期の山は困難も多いが登山者も少なく本来の自然環境を楽しめる時期であることを再認識した4日間であった。

by alkinist | 2014-05-04 23:29 | 山歩き

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